国際結婚・結婚後の名前
前回の国際結婚の手続きに続いて、今回は国際結婚をして名字を夫の名字に変更したい時の注意点などについて説明したいと思います。
国際結婚は基本夫婦別姓
日本ではまだ夫婦別姓制度が取り入れられてはないので結婚後は夫婦どちらかの名字に変更します。(ほとんどの人が夫の名字に変更されると思いますが)。国際結婚の場合は夫婦別姓でもいいし、夫の名字に変更してもしなくてもどちらでもいいのです。もちろん旦那さんが奥さんの名字に変更してもOKです。さらに夫の名字+自分の名字も残すことも可能です。国際結婚の場合は名字の取扱いについては３つの選択肢があります。
(例)旦那さんの名字がスミス、自分が山田花子の場合
- 山田・花子(結婚前と変更無し)
- スミス・花子(旦那さんの名字に変える)
- スミス・山田花子(結婚に伴い姓と名の両方を変更)
※3の場合、公式には姓がスミスで名が「花子」ではなく「山田花子」になります。
今までフルネームで山田花子だったものが、3.を選択した場合、公的な場所で下の名前を書く時は「山田花子」と記載しなければいけません。分かりやすい方で言うとクルム・伊達公子さん(もう離婚されましたが)が、3.の方法で名乗っていらっしゃいましたね。おそらく伊達さんは「伊達公子」として世界的に名が知られてにいたので伊達と言う名前を残しておきたかったのかなとも勝手に想像していましたが。
私は1～3のどれにしようか悩みました。一応親にも相談すると、うちは女姉妹で男の子がいなかったので、うちの父親は1か3を希望しました。父は長男でしたので、やはり自分の名字を自分の子供が継がないのは少しさみしかったようです。後々にその心配も不要だったことになりますが(笑)
私としては結婚するのだからやはり相手の名字になりたいと言う気持ちがありました。そうすると2.か3.の選択肢になります。ですが、3.にすると全体的に長くなりますし、しかも姓だけでなく名も変更することになります。名も変えるのがなんとなく嫌だったので最終的に2.を選びました。
夫の名字を名乗るメリットとデメリット
外国人の夫の名字を名乗るメリットは珍しいので印象に残りやすいことです。カタカナ名字と漢字の名前なので、ホラン千秋さんとかダレノガレ明美さんみたいに一度聞くと名字が名前のどちらかは頭に残りませんか？また同姓同名が(ほぼ)いないので名前の間違いがなくなります。結婚前は私はすごく一般的な名字と名前でしたので今まで同姓同名の人に何度も会ったことがありました。
逆に外国人夫のカタカナ名字にするデメリットは目立ってしまうことです。特に病院などではフルネームで呼ばれるのが嫌でした。
名字を変える場合は手続きが必要
婚姻届を出した瞬間に私は夫の名字になると思っていたのですが実際は違いました。婚姻届が受理された後、役所の人に
「名字変更する場合は別で手続きされてくださいね。｣
と言われて「え？」となりました。
国際結婚の場合は何も手続きしない場合は旧姓のまま、なのです。旦那さんの名字を名乗るためには別途で手続きが必要です。この手続きは役所でできますので、婚姻届を提出後にすぐできますが、私は結婚の数ヵ月後に仕事を辞める予定でしたので職場で加入している保険や書類のことも考え、退職するまでは結婚前の姓でいくことにしました。
名字変更の手続きは6ヶ月以内に
私は退職後に役所で手続きをして(元)夫の名字になり、婚姻から名字変更をするまでに数ヶ月のタイムラグがありました。このように国際結婚で名字を変更する時は婚姻後6ヶ月以内にしなければいけません。6ヶ月以上経って
「名字の変更をしてなかったけど、やっぱり旦那さんの名字に変えたい！」
となった場合は、家庭裁判所で手続きをしなくてはいけません。また手続きをして名前の変更が認められるまでしばらく時間がかかります。国際結婚で名字を変更したい場合は変更が認められない場合はないと思いますが、それでも届けが受理されるまでにしばらく時間がかかります。
家庭裁判所まで赴き、名字を変更したい理由など色々と書類に書かなくてはいけません。役所だと5分ですむ手続きも裁判所だとかかる時間も違ってきます。ですので私のように結婚後しばらくして名字を変更しようと思う場合は婚姻届を出してから半年を過ぎないように絶対に気をつけてください。
実際に私の知り合いで国際結婚をして後から変更しようとして半年の期限があるのを知らずに、変更しようとしたら半年を過ぎていたので変更できず、結局結婚前の名字のままと言う人がいます。その知人は旦那さんが韓国人で
「金(キム)と言う典型的な韓国人の名字になりたくなくて、わざと変えなかったんだろ」
とイヤミを言われていました。
婚姻時に必ずしなくてはいけない手続きではないので「しばらく考えてから」と思う人もいるかもしれません。ですが名字の変更には半年の期限があるのを注意してください。
