離婚の種類
実は離婚には種類があります。「離婚した」と聞いて「離婚の種類は？」と尋ねる人はまずいないと思いますが、今回は離婚の種類について書きたいと思います。
国際結婚の離婚は結婚した国の方法に従う
国際結婚をしていても日本で結婚した夫婦は、離婚も日本の法律に従って手続きします。離婚の種類には
- 協議離婚(一般的な話し合いでの離婚)
- 調停離婚(家庭裁判所に間に入ってもらって話し合いでの離婚)
- 審判離婚(離婚調停で離婚に至らない場合家庭裁判所が認める離婚)
- 裁判離婚(調停では離婚に至らなかった場合に訴訟を起こして裁判所の判決による離婚)
この4種類があります。
ほとんどの場合で離婚の9割は1.の協議離婚です。話し合って合意したと言う前提で役所に離婚届を提出します。これが一番早く、安くできます(笑)。実際に今日離婚したい！と思ってお互いが納得すれば役所さえ開いてれば離婚できます。
協議離婚のデメリット
協議離婚で離婚した場合、子供の養育費などを決めていても公正証書などで記録を残しておかないと養育費を支払ってもらえない場合泣き寝入りするしかありません。実際に離婚後に養育費をきちんと払っている人はごくまれだと思います。
離婚届を出す時に「親権者」や「養育費の取り決め」について記載する欄はありますし、窓口でも口頭で確認はされます。ですが、離婚届に記載していても養育費については何の法的効力もありません。イコール養育費を払ってもらえなくても法的にはなすすべが無いことになります。ですので協議離婚の場合でも養育費については公正証書を作成するのをおすすめします(実際に公正証書作って協議離婚した人は私の周りにはいませんが)。
費用も時間もかかる公正証書
公正証書を作成しておけば、養育費の支払いが滞った時に相手の給料を差し押さえすることができます(別途手続きが必要)。ですがこの公正証書は自分で作成することはできません。自分の住んでいる地域の公証役場に行って作成しなければいけません。また離婚同意書など色々な書類を準備しなければいけません。時間も費用もかかります。
私が弁護士に聞いた時は、色々と含めると公正証書を作成するのに数万円はかかるでしょうと言われました。また、公正証書を作成するにもお互いの同意がいるので、お互いが納得しない場合は作成できません。
特に私の場合は元夫が日本語が分からないと言う言葉の問題があったので、完璧に証書を英訳したものを作れと言われたでしょうし、公的な書類の英訳なんてプロに頼んだら数万円はかかります。さらに嫌がらせで何度も作り直せとか言うだろうし、きっと公正証書の作成費用だけで10万円は超えたはずでしょう。
調停離婚のメリット
私は一刻も早く離婚したかったので調停をせずに公正証書を作って離婚を成立させようとしましたが、数万円かけて公正証書を作成するなら時間がかかっても調停離婚で離婚する方がいいと弁護士にすすめられました。調停離婚自体の費用は3～4千円ですみます(弁護士に依頼せず自分で手続きした場合)し、時間がかかる分、冷静に離婚条件について考え、話し合うことができるからです。
また調停離婚でしたら2人の調停委員(仲介人)がお互いの言い分を聞きながら説得してくれたりしますし、調停の話し合いは別々の部屋でするので配偶者と顔を合わせずにすみます。調停員はそれなりの地位や知識のある方から選ばれるので、冷静にあくまで中立の立場でアドバイスをしてくれます。また調停員で英語ができる人もいると聞きましたので 私は2.の調停離婚をすることにしました。
(調停離婚については別の記事で詳しく説明したいと思います。)
裁判離婚と審判離婚
3.の審判離婚は滅多にない離婚です。私の弁護士も今まで自分が担当した案件の中で審判離婚になったことはないと言っていました。
調停で離婚が成立しない場合は「調停の不成立」となり、ほぼほぼ離婚裁判に行くのですが、離婚裁判まで行くほどでもないと裁判所が判断した場合に離婚成立と言う決断を下す、かなり珍しいレアケースだと思います。
海外ドラマなどでよく離婚裁判とか聞きますが、日本ではこの4.の離婚裁判は2.の調停裁判をして「不成立」と言う結果にならないと離婚裁判はすることができないのです。離婚したいけど相手が話し合いに応じてくれないからと言っても離婚裁判はできません。一旦離婚調停を申し立てて
・何度も相手と話し合ったが離婚に至らない
・相手が調停に来ない＝話し合いをする気がない
と言った場合に調停不成立と言う結果になってから離婚裁判にすすむことができます。
芸能人が離婚裁判ってたまにワイドショーで言っていますが、あれは調停離婚をして離婚が成立しなかったから裁判までいってるんですよね。
私は国際離婚をしましたが、今後書いていく調停の内容は日本で調停離婚をする人の参考になればと思って書いていこうと思います。
